アニメな世界事情
ドイツ

ドイツもまた、日本アニメの輸入大国である。一万人規模を集客する漫画・アニメイベント「コンニチ」(右写真)は二〇〇二年以降、毎年開催され年々盛り上がりを見せている。名前の由来はもちろん日本語の「今日」である。

「ANIMANIA」(左写真)というアニメ雑誌も刊行されているが内容は
ほとんど日本の漫画やアニメの紹介となっている。

すべての始まりは九一年に公開された大友克洋監督の『AKIRA』(右下写真)だった。このアニメに衝撃を受け、ドイツではコミックの方も爆発的に売れた。そこにあの世界中を手玉に取ったオバケ番組が入ってきたのだからたまらない。そう『ドラゴンボール』である。この国もまた日本のアニメに魅了され、完全に席捲されてしまったようだ。

私にとっては若い頃、旧西ドイツ製のアニメ『美しい森の物語』がテレビで放映されたのを録画し何度も観たことが懐かしい。ディズニー的なお姫様ものだが非常に良くできていた。ドイツは商業アニメでもしっかりとした下地をもっており発展の可能性は秘めていたはずなのだが、今やテレビアニメに関してはほとんどが日本とアメリカのものばかりで自国のものは少ししかない。

しかし、ドイツアニメの本領は個人作家によるアートアニメにこそあるのだ。かつて開催されたドイツアニメのフィルム展のパンフレットには次のようなコピーがある。「ドイツのアニメーションは美学的・技術的に世界の先端に位置し、かつ特異な存在感を示している」と。ドイツのアニメはギャラリーに絵画を観にいくような気持ちで鑑賞してほしい。

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